
派手な観光地ではないけれど、一度は実際に見てみたい日本のスポットをご紹介します。
きっと行きたい気持ちになる、落ち着いたスポットです。
まだあまり知られていない場所なので、混み合う前にぜひ訪れてみてください。
一生心に残る旅をしましょう。
今回ご紹介するのは、
空に続くラピュタの道 雲海に浮かぶ一筋の道(熊本県 阿蘇市)です。

映画で見た風景がそのままスクリーンから飛び出してきたような絶景が、
熊本県の阿蘇にあります。

阿蘇谷から北外輪山までの延長5.7㎞、山肌をはうように曲がりくねった道が、
ふもとの狩尾地区から標高差約200メートルの外輪山上の端辺原野まで続く
「阿蘇市道狩尾幹線」が、スタジオ・ジブリのアニメ「天空の城ラピュタ」にちなんで
『ラピュタの道』と呼ばれるようになりました。
本来は地元の人が、牧草を運ぶために使う農道です。

阿蘇の外輪山は、火山活動から生まれた巨大なカルデラの縁部分にあたります。
世界有数のカルデラを持つ阿蘇山のスケールだからこそ体感できる、雄大な景色です。
阿蘇盆地にカルデラを埋める雲海が広がった時、
岬のように突き出した地形と曲がりくねった道が
雲に浮かんだように見えるため「天空の道」と呼ばれ、
雲の上を駆ける道となり、訪れた人々を天空の世界へと誘います。

雲海が発生する条件が揃いやすいベストシーズンは、
朝晩で急激な温度差があって、適度な水分があって、風がないという
秋から初冬にかけての朝方です。

この道を下りながら見る景観が“天空の道”と呼ぶに相応しい大絶景で、
まさに天空を飛んでいるかの様な気分になります。
それだけにカーブが多く、更に勾配もカーブも大きく、道幅も狭いので、
運転には充分ご注意下さい。
また、2012年に阿蘇に甚大な被害を齎した熊本広域大水害により、
ラピュタの道は暫く通行止めでした。
復旧はしましたが、道路の状況は水害前に比べて悪化しています。
通行は安全運転を心掛けて下さい。
ラピュタの道を狩尾地区へ下ると、標高約600m地点に 『長寿ヶ丘公苑』があります。
ここはちょっとした丘になっていて、その丘全体につつじが植えられ、
つつじと桜の名所となっています。

長寿ヶ丘公苑のつつじを楽しむなら、
まずはラピュタの道をミルクロードから下って来て下さい。
つつじの花で丘全体がピンクに染まった公苑を見下ろす事ができます。
展望スポットまでは徒歩で片道10分程移動します。
秋の時期は草が背の高さまでになり、朝露や地面が赤土の為服装にご注意下さい。
★現地までのルート
ラピュタの道へは、菊池阿蘇スカイライン (県道12号)からミルクロード(県道339号)へ入り、
かぶと岩展望所を通り越して赤水方面へ下り、ミルクロードにある小さなお地蔵さんが目印です。

逆に登っていくには、登山口の長寿が丘つつじ公園入口から
ピークの熊本県道339号ミルクロードをかぶと岩展望所へ向かう途中、
お地蔵さんを目印に右折していきます。
さらに100mほど進んでいくと、この「天空の道」の絶景ポイントにたどりつきます。

平均斜度が8.1%、461mの高低差を一度も下ることなく登っていきます。
路面は所々に荒れた箇所があって、幅員も狭く、
普通乗用車のすれ違いが困難な場所もいたるところに見受けられます。

急勾配のカーブを曲がり、目の前に「天空の道」が開けた瞬間は、
まさに全身を風が通り抜けて行くような感動が広がることでしょう。
気象条件が揃えば小高い「天空の道」の周囲を埋めるように雲海が広がり、
まさに雲の上に浮かんだ道を走っているような気分を味わえます。
★問合せ先
名称:阿蘇インフォメーションセンター
電話:0967-32-1960
★アクセス方法
登山口までは、JR熊本駅からで42km強、熊本市中心部から40kmほど、
九州自動車道熊本ICから30km強、阿蘇くまもと空港から30kmほど、
JR阿蘇駅からだと9kmほどの距離になります。
周辺には公共の駐車場も点在しています。
列車:JR豊肥線赤水駅下車 車で30分
車:熊本ICから車で1時間30分

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