大井川鐵道・奥大井湖上駅(静岡県榛原郡川根本町)




派手な観光地ではないけれど、
一度は実際に見てみたい日本のスポットをご紹介します。
一生心に残る旅をしましょう。

今回ご紹介するのは、

大井川鐵道・奥大井湖上駅(静岡県榛原郡川根本町)です。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅02.jpg

奥大井湖上駅は、静岡県榛原郡川根本町梅地にある
大井川鐵道井川線の駅です。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅04.jpg

奥泉駅から井川線に揺られて約30分で奥大井湖上駅に到着します。

前後を2本の巨大な鉄橋「レインボーブリッジ」に挟まれた、
長島ダムのダム湖である接岨湖に突き出た半島状の陸地の突端にあります。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅01.jpg

この場所は海抜が490mあり、ダム建設以前に谷が大きく蛇行していた
部分の尾根にあたり、鉄橋から湖底までの高さは70mもあります。

単式1面1線のホームがあり、千頭側は鉄橋上にせりだしていて、
駅名通り「湖上」となっています。
接岨峡温泉側の鉄橋は歩道を併設していて線路脇を歩けます。

この駅は井川線の一部が長島ダムの建設によってダム湖に沈むことから、
1990年に新線に移設された際、新駅として開業したものです。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅03.jpg

駅構内および鉄橋上からは、ダム建設による切り替え前の
旧井川線跡の遺構の橋が見えます。

周囲には民家どころか車道すらなく、
さながら陸の孤島の様相を呈しています。
町が建てた休憩所(レイクコテージ奥大井)と、
隣の接岨狭温泉へつながるハイキングコースがあるのみで
まさに「秘境駅」で、なぜこんなところに駅が、という感じです。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅12.jpg

駅の出入口は、接岨峡温泉側の鉄橋に併設されている歩道で、
井川駅方面の鉄橋はハイキングコースの一部となっており
歩いて渡ることができます。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅05.jpg

湖面から線路脇の歩道までは30~40mほどありますが、
柵が結構高い上に揺れるわけでもないので、恐怖感はありませが、
歩道を歩いていると開いている穴から湖面が見え、
多少の恐怖感を感じます。

橋を渡りきり、急な階段・山道を登っていくと、
駅がどんなふうに建てられているかよく分かる所に出ます。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅15.jpg

ハイキングコースは、階段を登りきってわずか徒歩1分ほどで通行止めとなります。
通行止め地点から駅を臨むと鉄橋渡りも結構怖そうに見えます。
ハイキングコースは、登りはきついですが恐怖心はありませんが、
降りる時は恐怖を感じます。

県道388号接岨峡線には駅の駐車場も用意されていますが、
駐車場と駅との間は片道で20分ほどの時間を要します。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅16.jpg

駅の利用者はほぼ全員が観光客であり、
当駅や展望の良い丘や橋を通ること自体が人気の
ウォーキングコースとなっています。

駅のホーム上には、Happy Bellという「幸せを呼ぶ鐘」があります。
説明書きによるとどうやら「風の忘れ物」らしく、
さらにあまり鳴らしすぎると妖精が怒るらしいです。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅09.jpg

この鐘の脇には恋人が愛を誓って錠前をかける場所が用意されていて、
現在販売は終了していますが、かっては大井川鉄道では
この錠前・鍵を販売していました。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅10.jpg

この駅は「中部の駅100選」に選ばれているとのことですが、
範囲が「中部」なので、結構身近な駅でも指定されていそうですが、
近くの駅でこのような看板を見かけることはありません。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅08.jpg

休憩所の「レイクコテージ奥大井」は、駅から少し登ったところにあり、
駅周辺で唯一の建物です。
2階建ての1階は休憩所とトイレ、2階は展望台という構造で、
宿泊施設はおろか売店すらなく、冬季は閉鎖されます。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅06.jpg

奥泉駅で車に乗り換えて再度井川方面へ行ってみます。
列車だと30分かかりますが、車だと15分ほどで奥大井湖上駅が見える場所に到着します。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅11.jpg

長島ダムの資料館に展示されていた空中写真を見ると
奥大井湖上駅がまさに陸の孤島であることが実感できます。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅07.jpg

奥大井湖上駅は、1990年10月2日にアプト式を採用した鉄道として
新線開通してから2010年で20周年を迎えました。
これを記念して、川根本町まちづくり観光協会主催で
19組の中から選ばれた1組のカップルが奥大井湖上駅で結婚式を挙げました。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅14.jpg

★周辺情報
大井川上流部・奥大井の渓谷をゆっくりと走る日本唯一のアプト式電車、
「南アルプスあぷとライン」は、大井川水系のダム建設のために作られた
歴史を持ち、今は奥大井の観光列車として運行しています。

アプト式とは、急勾配を上るためのラック鉄道の一種です。
1869年頃からスイス・アメリカで実用され始めて世界に広まり、
スイスの観光鉄道が世界的にも有名です。

日本でこのアプト式列車に乗ることができるのは、
大井川鐵道の「南アルプスあぷとライン」だけです。

アプト式機関車には「ラックホイールピニオン」という
坂道専用の歯車が付いていて、線路の真ん中に敷設された
「ラックレール」という歯形レールを噛み合わせて坂道を上り下りします。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅20南アルプスあぷとライン.jpg

「南アルプスあぷとライン」の“アプトいちしろ駅”から
“長島ダム駅”間は、90パーミル(1000mの距離で90m登る)という
日本一の急勾配な区間となっています。
この坂を登るため、アプトいちしろ駅でアプト式機関車を連結します。
駅では列車から降りて連結作業を見ることができます。

もともとは水力発電所建設の資材運搬用トロッコとして建設された
「南アルプスあぷとライン」は、山あいを縫うようにカーブ箇所が多く、
トンネルも小さいので、それに合った小型車両を使用しています。
シーズンには展望車も連結します。

日本一の高さの鉄道橋(関の沢橋梁)など、
山岳鉄道ならではの光景を見ることができます。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅21関の沢橋梁.jpg

南アルプスあぷとライン沿線は、南アルプスエコパークにも認定された
自然豊かな地域で、赤いトロッコ列車に乗って、奥大井の旅を楽しめます。

また、走行中に車掌さんが、車内放送で井川線沿線の見どころを
案内してくれますので、四季折々の沿線の景色や名所を楽しめます。

また、大井川鐵道は日本でただひとつ、
年間を通してSLを運行している鉄道会社です。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅17SL.jpg

SLの年間走行日数はもちろん、総走行キロや現役運行台数も日本一です。
大井川沿いののどかな風景の中を走るSLの醍醐味を
ぜひ味わってみてください。

2014年の夏から運行して好評なのが「トーマス号」の機関車で、
2016年も6月から運行を行ないます。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅18トーマス号.jpg

本物の大きさと蒸気を噴き出す姿は迫力いっぱいで、
小さいお子様のいる家族の方はみんなで楽しんでいただけます。

大井川鐵道では、全国の私鉄を引退した車両を整備して運行しています。

静岡県榛原郡川根本町・奥大井湖上駅19.jpg

のどかな大井川沿いの景色の中、
ゆっくりとした電車の時間を楽しむのもいいものです。。

★大井川鐵道ホームページ
http://oigawa-railway.co.jp/

アクセス
新金谷駅SLセンター
静岡県島田市金谷東二丁目1112番地
0547-45-4112(9:00~17:00)
SL見学、各種お問い合わせやきっぷのご購入など、
まずは新金谷駅SLセンターへどうぞ。

お車でお越しの方
新東名「島田金谷IC」から国道473号線を金谷市街方面(南)へ約10分。
または東名「相良牧之原IC」から国道473号線を静岡空港方面に約15分。
新金谷駅駐車場(マイカー1日800円)をご利用ください。
※お車でお越しの場合カーナビには「新金谷駅」を入力して検索してください。

電車でお越しの方
JR東海道線「金谷駅」下車、ホームを移動して、大井川鐵道の乗り場へ。
ホームの一部が大井川鐵道金谷駅と接続しています。
金谷駅から新金谷駅までは、大井川本線普通電車で約4分です。

千頭駅
静岡県榛原郡川根本町千頭1216-5
0547-59-2065
南アルプスあぷとラインで行く奥大井観光の拠点です。
SLの終着駅にもなっています。



この記事へのコメント

2020年04月 >>
         1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30