
派手な観光地ではないけれど、
一度は実際に見てみたい日本のスポットをご紹介します。
一生心に残る旅をしましょう。
今回ご紹介するのは、
伝説の山
野底(ヌスク)マーペー(沖縄県石垣市・石垣島)です。

野底マーペーとは、沖縄県石垣市の石垣島の北部にある
標高282mの野底岳(のそこだけ、ぬすくだぎ)のことです。

山頂付近には円柱状の垂直の崖があり、
山頂には大きな岩がそびえ立っており、
この岩が野底岳の特徴で、石垣島のシンボル的な存在です。

石垣中心街から車で約1時間、新石垣空港からなら30~40分で
登山口まで行くことができます。
新空港から石垣市街へ行くのとほぼ同じ距離です。
着いてからすぐに行くも良し、帰り間際に行くも良しです。
島の東側の国道390号線を、白保集落側から伊野田方面に
ドライブしていると、ひときわ尖った特徴ある山頂の
美しい景色が見えてきます。
地元で農作業のときにかぶる「クバ笠」の形と似ていて、
地元の人は単に「マーペー」とだけよんでいます。

マーペーというのは女性の名前で、この山には、マーペーにまつわる
悲しい伝説が残されています。
恋が成就する山、野底岳はマーペーの強い想いが力になる
パワースポットです。
石垣島へ行ったら是非とも登ってみましょう。
左手に「野底林道」の看板が見えたらここを入っていくと
野底マーぺー登山道口です。

それほど高い山ではありませんが、
その頂上に立つと360度のパノラマが開けて美しい景色に
しばし魅了されてしまいます。

手軽に登れる山ですので是非訪れてみてください。
頂上へのトレッキングは、
山の麓の野底集落から片道約40分かけて登るコースと、
野底林道の駐車場から約20分で登れるコースがあり、
後者は地元の小学校が遠足で登頂するくらいの難易度です。

素晴らしい景色が楽しめるのはほぼ頂上付近だけで、
登山道は、道幅はかなり狭く、ヒカゲヘゴなど亜熱帯の植物が
鬱蒼と覆い茂る急な山道を途中ロープにつかまりながら
足元に気をつけて登りきると、
目が覚めるような360°のパノラマビューが待っています。

服装は、毒をもった毛虫やヤマビルも出るので、
長袖シャツ・長ズボン・帽子・軍手・運動靴・飲料水は必携です。
頂上からの360度の美しいパノラマは息を呑むほどで、
石垣島で一番の景色と言っても過言ではないです。

周囲にはヤエヤマブルーの綺麗な海が広がり、
北に平久保半島、東に玉取崎、西に海へ突出した野底崎から川平湾へと続く
美しい海岸線が続き、北東方向には多良間島も見えます。

まるで、鳥になって見渡しているような気分が味わえます。
300mにも満たない山ですが、山頂が狭く切れ立っているので高度感もあります。
於茂登連山などの山並みの眺めも爽快で感激します。
於茂登岳は標高526mと、野底岳の倍近くあり、沖縄県内でも最高峰です。

こんなにお手軽に絶景を味わえる場所は、
沖縄全土でもなかなかありません。
そして、山頂にある天に向かって祈っている姿のように尖った岩が、
恋人カニムイのいる故郷の黒島が見えなかったことを嘆き悲しんで
石になったマーペーの姿だといわれています。

岩はすぐ下が断崖絶壁となっているので、
くれぐれも足下には注意し、無茶せず無難に過ごしましょう。
下山後は石垣島最北端の岬やビーチにつながる鍾乳洞を楽しめます。
★マーペー伝説とは、

野底村は琉球王国時代の1732年に黒島と新城島からの
寄百姓によって新設された村です。
この際に黒島の宮里村では「道切りの法」という制度で島を二分し、
一方を強制的に野底に移住させたと伝わっています。
移住者の中にマーペーという娘がおり、
黒島に残された恋人カニムイを思って野底岳に登りましたが、
立ちはだかる於茂登岳にさえぎられて黒島の姿は見えず、
絶望して山頂の石と化したといわれています。
その後、人々はマーペーをあわれみ、
この山を野底マーペーと呼ぶようになったということです。

■ 野底マーペーへの行き方
・住所:沖縄県石垣市野底
・石垣島へ行くには、首都圏などの大都市圏だと直行航空便があります。
関西空港からならLCCの直行便もあります。
・島内は路線バスも走っていますが、レンタカーの利用が効率的です。
・路線バスの伊原間線で市街地から約45分。「下地」バス停で下車
・所要時間:2時間程度(往復)
・オススメの時期:春・秋
沖縄では、梅雨明けして二週間くらいは強めの風が吹き、
それが収まったくらいから、本格的な夏が始まるとのことです。

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